介護職員はパワハラにあいやすい職業だとされています。一緒に仕事をする上司などだけではなく、利用者やその家族からパワハラやセクハラを受けたことのある介護職員は多く、対策強化をするように国に要請していく方針となっています。パワハラは職権などを背景に本来の業務の範疇を超えて、人格と尊厳を継続的に侵害していく言動のことを言います。心身を攻撃したり、人間関係から切り離す、過大な要求や個の侵害などのことを言います。特に介護職で多いパワハラとしては、物を投げてくる、大声を出すなどの直接攻撃から、無視や仕事を与えないなどの精神攻撃などがあります。誰かに相談しても変わらないと諦めている人もいますが、かといって対策しなければ現状は変わらないものです。
改善するための対策方法としては、まず証拠を残すことが大切です。周囲に人がいないときに攻撃してくることを考えてICレコーダーなどを使って発言を記録します。もし録音が不可能な場合には、日時や場所、誰が何をしたといった内容を記録していくのです。パワハラを受けているのは自分だけではない、という時には同じ被害者になっている同僚とどんな時にどんな嫌がらせを受けたのか、などの情報を交換します。また、直接の上司からパワハラを受けている場合には、それ以上の役職の人に相談するのも効果的です。他の被害者などを味方につけて一緒に相談したりすることが良いとされています。その他、職場に担当窓口があればそこに相談してみることも対策となります。